こんにちは。こうすけです。
今日は経理のキャリアにExcel VBAがプラスである理由を述べたいと思います。
簿記6月試験も終わり、これから経理としてキャリアを積んでいきたい方も多いと思います。経理は収益部門ではないため、どの経営者も、経理のコストにはシビアだと思います。そんな中、ほかの経理より付加価値をつけてキャリアを積んでいきたい方へ、会計知識とともにVBAをお勧めいたします。
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VBAとは?
Excelの処理を自動化するプログラミング言語になります。Excel内のVBE(というエディタ)内でコードを書いて実行します。
VBA自体は他のOfficeソフトでも使えるようですが、経理の僕自身はエクセルでしか使ったことないですし、使えないです。今回はExcel VBAのみに関する記事です。
VBAが使えると、例えば、
- 他のエクセルブックを開いて、数字をとってこれる。
- イベントによって、アクションを起こさせることができる。
- 特定の条件のときのみ作業をさせることが気出る。
などがあります。
マクロという言葉を聞いたことがあると思います。あれは、「開始」ボタンを押してから「終了」ボタンを押すまでの間のエクセル内のプロセスをエクセル自体に記憶させて、同じプロセスをボタン一つで再現できるようになる機能です。
このマクロ機能も、裏側ではVBE(というエクセル内のエディタ)にコードが記載されています。このマクロ機能とVBAが使えることの違いは①条件分岐と②繰り返し、ができません。
① 条件分岐とは、特定の条件のときのみプロセスを実行させることで、例えば、セルに数字があればコピーするけど、空欄だったら何もしない、とか、セルが130%以上のセルのみセルを黄色くする、とかです。もっといろいろできます。
② 繰り返しとは、例えば、全シートに同じ処理をするとか、特定のフォルダ内のすべてのエクセルブックを調べるとかです。回数指定もできます。もっといろいろできます。
マクロ(プロセスの記録)ではこの二つができないので、経理としてはあまりうまみがありません。VBAができるとこれらが可能になります。
経理が使えるとどうなる?
上記は、VBA一般のお話ですが、ここからは、経理がVBAができるとどんな作業が楽になるかを具体的に見ていきます。
1.予算管理
多くの会社が、PLを事業部ごとや商材ごとで部門管理しているかと思います。予算制度のある会社はたいてい、この予算作成フォーマットをエクセルで作っているはずで、しかも、かなりのシート数があるはず。
VBAが使えれば、各部に配布するフォームを作成する際に、マスタとなるPLフォームだけ作れば、それを部門数分増やせます。プログラムを作成しておけば、マスタとなるフォームに修正が加わっても、簡単にすべてのシートに反映できます。
また、各部門シートに当期の最新の実績値を反映させることも可能ですし、全シートの一覧表を作成して目次シートとし、そこに各シートへのハイパーリンクを貼って、目次と各シート行ったり来たりできるようにもなります。
さらに、この各シートを会計システムに取り込みやすい形に組み替えることもできます。
これらは、部門が(シート数が)5以下なら手作業でもできますが、50とか100になったら手でやってられないので、VBAのありがたみを感じられるでしょうう。
2.仕訳作成
最近は、便利なもので、銀行のサイトから入出金明細をcsvでダウンロードできたり、経費精算システムから明細がcsvでダウンロードできますよね。ところがこれらのデータはこのまま会計システムに取り込めません。かといって手打ちをしたくもありません。そこで、csvを会計に取り込めるフォームにVBAで組み替えればよいのです。
例えば、売上金の入金にしか使っていない口座があれば、そこへの入金はすべて売掛金の消込(預金/売掛金)となるようにVBAを作っておけば、日付ごとの入金仕訳が簡単に作れます。
3.月次資料
さて、月次が締まった後に経営層(会社の規模によって役員だったり、各部長だったり)に月次レポートを提出するかと思います。これは毎回数字は変わりますが、レイアウトや作成プロセスは基本的に同じはずです。
このプロセスも自動化できます。例えば、会計システムから出力したデータを一定のレイアウトに組みなおしてグラフ化する、とかを自動化できます。
冒頭でも記載しましたが、技術革新と経営者の思惑により経理の仕事は減らないが、経理の仕事に就ける人は少なくなる、ということが起こります。資格を取っても使える場所がない、ということが起こります。この椅子取りゲームに負けないようにしっかりと自分の仕事を勝ち取っていけるよう、付加価値の高い経理を目指しましょう。
さて長くなってきたので、どうやってVBAを勉強したらよいか、はまた今度書きたいと思います。
おやすみなさい。